壁雲?ラピュタ雲?まるで怪獣を見たような気持ち。

気象現象

日曜の夕方、買い物から帰り、駅を出たときに目の前にぐわっと迫って見えたものがありました。
陽が落ちて、本当は薄闇が下りてくるような時間だというのに、空は不気味に明るくて、その真ん中にある見たこともないような白い塊。
翌日のニュースで『エリンギみたい』と言われていましたが、まさにそんな風にてっぺんが水平に潰れたような、太い柱の、それは恐らく入道雲??

壁雲(ラピュタ雲)が突如出現!怖れる?不安?

乳白色で、時々内側が練乳のような薄いカスタード色にじわりと光り、はみ出すように太い稲妻が表面を走る、というような、今までに見たことのないような光景だったのです。

駅の歩道橋にはそちらを見て固まる人が多数。
写真を撮ろうとして『なかなか光るタイミング合わない~』と動画に切り替えている人も。

今自分がいる場所からは遠く離れていて、直接の被害は多分ないだろうところにいるけれど、目を離せない、まるで異次元から突然出現した『怪獣』を見ているような気持になったのです。

写真をSNSにUPしたら、すかさず友人からリプが飛んできたのです。

『今スカイツリーにいるんだけど、これ、同じ雲だよね?どんだけでかいの?てか、これどこの上空???』と。

これが最近噂化されてる、『 壁雲 』です。

壁雲とは?!

 
スーパーセルなどの発達した積乱雲の底から垂れ下がるようにできる、円筒状または壁状の雲。ウォールクラウド。 コトバンク:壁雲(読み)へきうん デジタル大辞泉

壁雲(ラピュタ雲)の巨大さに人は成す術無し?!

…押上から、新宿を経て、こんなふうに見えるということは…おそらく北関東にあるだろうその雲、直下はどんなことになっているんだろう、と思うとぞっとしました。

自分の力がまったく及ばないほどの圧倒的なサイズと、内側から弾けるギリギリで踏みとどまっているようなパワー。

人間て、小さいんだなぁ、と吹き飛ばされそうな圧迫感でした。

映画でみた、“ラピュタ”が内側に入っていそうなその雲の名前は『かなとこ雲』という、その中でも大変珍しい形状で、雲が存在できる大気圏の最上層部まで押し上げられて、それ以上に上がれないところで水平に潰れるので、エリンギのような形状になるのだそうです。

『あのてっぺんが成層圏への入り口?!』と思うと、その光景と数字が結びつかず、頭を揺さぶられるような気持になりました。

同じ雲を見ていた息子が帰宅して『あれってさ、ウルトラマンガイアの気象コントロールマシンみたいだったよね』と言い出したのです。

20年前に放送されたそれは、ノストラダムスの予言の年を翌年に、世界を破滅させようとする存在と、それにあらがう人類を描いていました。
その中に『地球の自然現象を操って危機を招く敵』というシリーズがあったのです。

あの世界には戦ってくれた存在がいましたが、リアルには人は異常気象に翻弄されるばかり。

さ い ご に

毎日のニュースや情報番組では局地的豪雨や水害の場面が続き、それが身近なところでもそうでなくても、毎回ドキドキさせられて、自分は大丈夫などとタカを括ってはいけないのだと思うのです。

せめて情報に敏感に、そして無理をせず、危険を察知するセンサーを磨いて日々を生きるしかないんだな、と改めて感じた夜でした。

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