親や家族の突然の死去。又は重い病気を患い苦しい闘病生活を経ての死去等。
私達が生きて生活する上で知っておかなくちゃいけない事って色々ある訳ですが、今回は身内が亡くなった時に出来るだけ急いで役所に届け出なければならない最低限の手続きに関して学んでおきましょう。
身内の死亡で悲しむ気持ちは勿論なのですが粛々と進めなければならない法的な手続きを簡単に記しておきます。これさえ覚えておけば困る事はないと思います。一緒に学んでみましょう。
身内が死亡した時に作成すべき書類とは
身内が死亡した際に必要になる書類は数多く有るのですが、今回は葬儀と火葬と埋葬に伴なう書類だけに限定して記載しておきます。
人が死亡した際には戸籍法により以下の書類を作成し届け出ることを義務付けられています。
①死亡届
②死亡診断書
③死体火葬許可証交付申請書
④火葬許可証
⑤埋葬許可証
上記①~⑤までの公的な書類を作成し死亡した人が生活していた市区町村の役場に届け出なければなりません。
死亡届と死亡診断書(死体検案書)は同一
不幸にも身内が亡くなる時にその場所が病院であれば自動的に死亡診断書が発行されるので全く心配有りません。しかし亡くなる場所が自宅ならば少しだけ作成する書類が難しくなります。
自宅で亡くなった時は残された家族がその書類を自分で作成しなければいけないのです。更にかかりつけ医の有無によっても対応が変わってくるのが尚更大変なのです。
♦自宅で亡くなった時にかかりつけ医が有った場合は
Ⅰ.かかりつけ医やその医者が所属する医療機関に連絡する
⇓
Ⅱ.医者が自宅で死亡診断をし「死亡診断書(死亡届)」を作成する
⇓
Ⅲ.死亡診断書(死亡届)を死亡した場所を管轄する市区町村役場に提出する
⇓
Ⅳ.葬式へ
♦自宅で亡くなった時にかかりつけ医や医療機関が無い場合は
Ⅰ.警察へ連絡をする
⇓
Ⅱ.警察医が自宅で実況見分し死因を特定し「死体検案書(死亡届)」を作成する
(注。事件性がないと判断した場合のみ)
⇓
Ⅲ.死体検案書(死亡届)を死亡した墓所を管轄する市区町村役場に提出する
⇓
Ⅳ.葬式へ
医者が死亡を確認する際に不審が無ければ死亡診断書を書いてくれます。警察医も死亡を確認する際に事故死や自殺と事件性が無いかどうかの検視を行って死体検案書を書いてくれます。
なので生前からかかりつけ医や訪問医を持つことを強くお薦めします。かかりつけ医が有れば第一に連絡するのはかかりつけ医だという事をよく覚えておいてください。遺族の皆は気が動転して即、救急車を呼びがちですがこれは間違いです。
死亡届と死亡診断書(死体検案書)は同一の用紙なので必要事項は遺族側で記入します。死亡届の用紙は医者や病院や葬祭業者が用意してますが市区町村の戸籍係に行けば貰う事も可能です。
死亡届は死亡した日から7日以内に届け出る事を義務付けられております。役場の窓口では1年休む事無く毎日死亡届を受付けしてくれます。提出する人は亡くなった人の親族・同居人・家主や管理人の順番で順位付けられているが状況次第では友人や知人又は葬祭業者でも構いません。届け出る際に記入した用紙と届け出る人の印鑑が必要になります。
火葬許可証と埋葬許可証もやはり同一
死亡届を役場する際、同時に死体火葬埋葬許可申請書へ記入提出したらその場で火葬許可証が交付されます。この火葬許可証が交付されない事には火葬する事も埋葬する事もできなくなります。
申請書に記入する内容は、死亡者の本籍・住所・氏名・性別・出生年月日・年齢・死因・死亡日時・死亡場所・火葬場所・申請者の住所氏名・死亡者との続柄・電話番号迄記入します。
記入が全て済んだら窓口で火葬許可証として交付されるのでその証書を告別式当時出棺し火葬場に到着した時に窓口に提出します。火葬場は火葬終了後に火葬許可証の下部に火葬証明印を押して返却してくれます。
この瞬間に火葬許可証⇒埋葬許可証へと書類として変化し効力を発揮します。尚この許可証は納骨する際に納骨堂又は墓地へ提出する大事な書類なので紛失しないように管理しましょう。更に埋葬許可証だけは最低5年間の保存義務が生じます。なので金庫又は忘れることの無い保管庫等に保存してください。
さいごに
身内のご不幸はとても悲しい出来事ではありますが悲しんでばかりではいけません。まずはしっかりと葬儀・火葬を終わらせる事が出来るように手続きを済ませましょう。勿論一人で済ますというのは心情的にも大変な事なので家族兄弟で分担し負担を減らす事も必要ですね。
一連の書類は各自治体毎に決まった書式フォーマットになっております。このサイトでは私が居住する札幌市の書式について記載してあります。各自治体のフォーマットに沿って記載してください。
尚、大事な事ですが書類という書類は提出前に全てコピーされる事を強くお薦めします。死亡に関わる手続きで自分が主として執り行なうという事も僅かな回数ですので後々の為にも記録として保管される事を強力に勧奨します。
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