夏の夜空を大輪の花火で飾る大きな花火大会って大好きですよね。
やはりシーズン中は最低でも1回は大きな花火大会に参加したいですよね。
ところであの花火大会で咲く色とりどりの花火ですが?何故色が付くのか不思議に思いませんか?赤や緑や色々な花火に出現する色々な色に関し少しだけ勉強してみましょう!
花火に使われる色にはどんな種類が有るの?
現在花火大会等で出せる花火の色って約10色有るそうです。
花火に色が付く原理は打ち上げの際に燃やされる金属物質です。
ストロンチウム=紅色
バリウム=緑色
銅=青色
ナトリウム=黄色
カリウム=紫色
アルミニウム=銀色
チタン合金=金色
これらの金属物質は「変色剤」と呼ばれます。
上記の変色剤が金属粉として花火の中に混ぜられます。その際に混ぜる順番で花火の色が決まります。しかしそれだけでは鮮やかな花火にならないので更に「光輝剤」というマグネシウム粉が追加されます。
花火本体の火薬の種類は、硝酸カリウムと塩素酸カリウムと硫黄と木炭が原料の元になってます。鮮やかなスターマイン等では綺麗な色を多色的に見せる為に亜鉛や硫黄で色付けたりします。更に亜鉛や硫黄を使い白い煙を出し、ケイカン石で黄色い色の花火を演出したりします。
花火の大きさで寸や尺が単位なのは何故?
尺とはもともと打ち上げ用の筒の内径の広さの事です。例として、一尺玉とは一尺の打ち上げ用の筒に入る大きさの花火。一尺とは30センチなので一尺玉は別名30センチ玉とも呼ばれることもあります。この一尺玉は比較的に大きな花火に分類されます。この一尺玉で上空での開花時は直径320m。地上から高さ330mもの上空で爆発するほどのパワーがあります。
普通の花火大会で通常打ち上げられる大きさは、3号玉(3寸)から5号玉(5寸)くらいまでと言われます。
花火の玉は丸い球形です。丸い玉の中では同心円状に「星」と呼ばれる火薬と「割薬」と呼ばれる火薬が配列よく並べられてます。打ち上げられた花火は導火線に点火された状態で上空で星と割薬に点火します。星が光り、割薬が綺麗な弧を描くように爆発し飛び出します。この際の花火の拡がりの大きさが尺の大きさになります。
大きな花火の玉では4尺玉と呼ばれる最大級の花火があってこれは玉の直径だけでも1m20cm。重さは420kgもあります。大きいだけに打ち上げるパワーも強く最大で800mも上空まで上がります。更にその高さから花火の拡がりが最大で直径800mにもなります。これはギネス級の大きさになります。
日本花火が世界でリスペクトされるのは何故?
日本の花火がとても精巧に鮮やかに作られて世界から賞賛されているのは有名ですね。なぜ日本の花火は世界から一目置かれるかというとですね、菊花型割物花火(きくかがたわりものはなび)と言われる日本独自の美しく細やかな花火を作りあげる技術の高さです。
この製法の花火の特徴として
◎まんまるく(球形)大きな色とりどりの花びらを拡げる製法
◎花弁の細部に渡るまで一つ一つの花びらまで色を変化させる製法
◎単純な同心円の花火でなく花の芯が幾重にも重なる(星)を重ねる製法
昔から今現在迄に日本の花火師たちが行ってきたのは一重の花火で終わらせることなくそこから二重三重四重へと(星)を重ねる手法が伝統的に受け継がれてきたことです。しかし完全な多段色の芯物花火の製作はとても難しく、高い技術力が必要です。
二重の花火を【芯物・芯入り】三重を【八重芯】四重を【三重芯】と呼びます。
※四重「三重芯(みえしん)」の画像
しかし残念ながら三重や四重の多段色の花火は一般的な花火大会ではそうそう打ち上げられません。もしも打ち上げられるとしたら日本の花火師達の競技花火大会として有名な3大大会ならバッチリ鑑賞出来ることでしょう!
Ⅰ.全国花火競技大会 大曲の花火(毎年8月第4土曜日開催)
Ⅱ.土浦全国花火競技大会(毎年10月第1土曜日開催)
Ⅲ.伊勢神宮奉納全国花火大会(7月の海の日含む3連休の土曜日開催)
日程時間が取れるならば是非!上記の3大大会に花火鑑賞に出掛けてみてください。そこでは上記のような多段色の素晴らしい花火が堪能出来ることでしょう。
さいごに
夏の風物詩としての納涼花火大会はとても楽しいですね。思い思いの場所を確保してビールを飲んでおかずをつまみながら菊の大輪やスターマインを堪能するなんて最高です。筆者も夏時期は最低でも2つは花火大会鑑賞に出掛けます。
花火大会を楽しむには大事な約束事を必ず厳守なさってください。
それは、ゴミを散らかさない・お酒を飲んだら車に乗らない等。
ルールはきっちり守って家族や恋人や職場の仲間又友人達と過ぎ行く夏を楽しみましょう。
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