月見団子は何を意味する?団子の並べ方は?関東と関西は違う?

生活の知恵


秋の風物詩、十五夜。十五夜と言えばお月見。お月見と言えば団子。団子と言えば花より団子です。何の気なしに、子供のころから関わってきた十五夜の月見団子。団子の不思議について少しだけ触れたいと思います。

十五夜お月さん,中秋の名月,芋の名月,男名月。満月の呼名って?


いろんな呼び方があります。古来から月とはいろんな関わり方をしてきました。昔から人々は、月のパワーを信じ、月の満ち欠けと共に暮らしてきました。「十五夜」とは昔からの神事で、人々が月に対して祈りをささげる行事のひとつです。
新月(真っ暗い月)から14.765日経つと,月は太陽と正反対の位置に進み満月となる。このように満月になる日数が約15日なので,満月の夜を十五夜と呼びます。

十五夜の当日にお供えする物とは?

十五夜にお供えするものとしては、
➀ススキ(5本か15本)を一升瓶などの花差しなどに差してお供えします。
➁里芋又は薩摩芋。又は大根や葡萄や柿等、その時期に収穫する野菜等をお供えします。
➂お団子は十五夜にちなみ、15個お供えします。

なぜ十五夜にススキを飾るの?

ススキは秋の七草のひとつ。ススキは神様の依り代と考えられており、稲穂が実る前なので、稲穂に見立てたススキが選ばれたといわれています。また、ススキの鋭い切り口が魔除けになるとされ、お月見のあと軒先に吊るしておく風習もみられます。

なぜ十五夜に団子を飾るの?

団子は月を信仰の対承として、豊作の祈願と収穫の感謝をするので、お米を使って月に似せた団子を作って、お供えするようになったと言われています。その後、そのお供え物をいただく事で月の力を自身にも分けていただくというおまじないのような物という説があるのです。
もうひとつは、十五夜のお団子は本来「真っ白な白玉だんご」を備えるものだという風習があったそうです。これは、月は霊力を持った真珠のようなものと、信じられていたことに由来するそうです。その真珠を模した真っ白な白玉団子を飾ってお祈りをしたそうです。

なぜ十五夜に里芋や薩摩芋等の野菜を飾るの?

薩摩芋や里芋を飾るという習慣は当年の収穫に感謝し、翌年も豊作でありますようにとお願いするお祭りの意味合いが有ったからです。

十五夜っていつも満月なの?

十五夜というと必ず満月だ。という想像をしがちですが実を申しますと十五夜の夜というのは正確な満月ではありません。実は地球の周りを回っている月が、楕円を描くような軌道で動いている為、新月から満月になるまでの日数が一定じゃありません。新月から満月になるまでの日数が14日かかる月があれば、16日かかる月もあるので、満月ではないことが多くなるんですね。
しかし十五夜は満月をみるということよりも、旧暦8月15日に行う伝統行事ということを重視されています。


団子の東・西あるある?


月見団子が丸い理由は、もちろんお月さまの形に似せているという事なんですが、「豊作祈願」「収穫祝い」などのように、健康や幸福を表していると言われています。ちなみに現代のお月見では昔と比べると月見団子が変わってきているようです。

団子の見た目関東編と関西編


<<関東編>>
昔話でもよくみる、一口サイズの丸い団子をピラミッド型に積み上げてお供えです。味付けは砂糖のみとなっていて、あんこは入っていないようです。この団子は、白玉粉や団子粉や上新粉を蒸して丸い形にします。
<<関西編>>
少々変わっていて、細長くした団子に「あんこ」をまいています。どうしてこんな形なのか?というと、どうやら「サトイモ」をイメージしたようです。十五夜は「芋名月」とも呼ばれているので、収穫したサトイモをお供えするということでしょうか。十五夜にお供えするサトイモを「衣被(きぬかつぎ)」と呼びます。このサトイモに似ているという説が有力です。

関東・関西の月見団子の飾り方の違いとは?

関東の月見団子は山のような「ピラミッド型」になります。1段目に9個(3×3)。2段目に4個(2×2)。3段目に2個です。白い紙をお供え用の器に敷いてのせます。

関西は、積まずに並べます。平らに並べたほうが見た目がきれいに見えるからでしょう。あんこを潰さずに済みますからね。共通しているのはお団子の数です。こちらも15個です。

ま と め

貴方の普段の生活にも少しなりとも関わっていると思われます月の満ち欠け。又、十五夜の日は、必ず「仏滅」にあたり、仏滅の日は「何事も遠慮する日」とされています。やはり神秘というべきか?とても不思議ですね。

十五夜の他に、9月の十三夜は〈豆名月〉〈女名月〉と呼び,ともに古い時代の収穫祭のなごりが見られるようです。大きくひっくるめていうと「幸せ」を祈るという事でしょうか。

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