夏を迎えると毎年あの嫌な不快な羽音が蘇りますね。
窓やドアからいつの間にか侵入する嫌な虫です『 蚊 』に関してです。
必ずといっていいほど寝つき出した頃の耳元を「ブーン」と飛び回る恐怖に慄く羽音ですね。その瞬間から超ガバッと起きだして蚊を退治する為に奮闘って事有りません?
本当もう必死になりますよね 蚊ごときに必死になる自分(‘ω’)
全世界で一年間に人間が動物に殺される動物ランキング1位がなんと「蚊」なのです。その蚊による人間の死者数が約75万人にもなるそうです。
そんなに怖い動物って概念無いと思ってましたがこれは本当なんです。
今回はそんな怖い”蚊”に関して少し勉強してみましょう。
蚊とは?蚊に刺される原因は何故?
蚊が盛んになる活動温度は気温22℃~27℃です
時期としては5月~11月位迄と結構長い期間に渡ります。蚊の吸血行動は気温15℃以上で行うようです。
特に蚊に狙われやすい人のタイプは、体臭が強くいつも体温が高めの人です。又、アルコールを飲む人も刺されやすいです。これは体表面から排出される二酸化酸素に蚊が引き寄せられてくるのでアルコールを飲む人は注意が必要です。
更に蚊は暗所を好みます。それと黒系の衣服は狙われやすいです。又、子供も体温が高めなので大人よりも刺されやすいという事です。
蚊のエネルギー源は糖分で普段は花の蜜や樹液を吸います。しかし産卵期になると蚊のメスだけが人間や動物の血を吸います。その理由は人間や動物の血の中にあるタンパク質が蚊の卵巣の中にある卵の発育に必要だからなのです。つまり人間を刺す蚊はメスのみで産卵期にしか刺さない事が判りました。
一回の吸血の時間は約2分程度で、吸う量は約2~5㎎です。ほぼ自分の空腹体重と同程度を一度に吸血します。
産卵は吸血後3~5日後です。産卵数は個体によって違いますが約50~300個。産卵回数も個体によって大きく異なり、普通は4回程度ですが多い蚊では10回程度刺す事もあるようです。
蚊は吸血管である針を刺す時に血を柔らかくするため唾液を出します。刺された箇所が赤くなったり痒くなったり腫れたりするのはこの唾液が原因です。
蚊に刺されると感染症を発症する事もあります
蚊に刺されると心配なのが、日本脳炎、ウエストナイル熱、 デング熱、チクングニヤ、マラリヤと呼ばれる感染症に罹る事があります。これは要注意です。
<日本脳炎>
病原体;日本脳炎ウイルス(フラビウイルス科フラビウイルス属)
媒介蚊‐コガタアカイエカ
世界保健機関(WHO)は全世界で毎年約68000人が発病し、最大2万人が死亡すると推計しております。
原因は豚のようです。媒介蚊が豚を吸血し、再度ヒトを刺すことによってヒトの間に流行がみられるようになります。多くの場合不顕性感染で脳炎の発症率は感染者100~1,000人に1人程度と発症率は低いですが時には重篤な後遺症が多くの回復者にみられるようです。
症状は頭痛、発熱、悪心、嘔吐、眩暈。重症例では意識障害、痙攣、昏睡がみられる。死亡率は20~40%と高いです。
<ウエストナイル熱> (ウエストナイル脳炎)
病原体;ウエストナイルウイルス(フラビウイルス科フラビウイルス属)
媒介蚊‐アカイエカ、チカイエカ、ヒトスジシマカ
媒介蚊を介してヒト、ウマなどに感染します。ウイルスに感染した蚊に刺されたとしても、ほとんどは不顕性感染で終わり、時折は軽い症状を示す通常型がみられたりします。脳炎や髄膜炎等の重篤な症状が出るのは総感染者のうち1%未満です。
症状は発熱、頭痛、背部痛、筋肉痛、筋力低下、食欲不振、発しん。
<デング熱>
病原体乎;デングウイルス(フラビウイルス属)
媒介蚊:ネッタイシマカ、およびヒトスジシマカ。
2014年白書では全世界で毎年5千万~1億人程度の感染者が発生し、その中の約50万人がデング熱が発生している。しかし感染してもかなりの割合で症状が出ない不顕性感染が50~70%であるとされています
症状は発熱や頭痛(眼球後部痛をしばしば伴う)筋肉痛、関節痛、上肢内側に発疹が一時的に現れ、発症後3~4日後より発疹が全身へと広がっていきます。
ごく一部ですが出血を主症状とするデング出血熱になります。さらに重くなると頻脈、脈圧低下などの心疾患状態がみられ、時にはショック症状になる事もある恐い感染症です。
<チクングニア熱>
病原体;チクングニアウイルス(トガウイルス科アルファウイルス属)
媒介蚊‐ネッタイシマカ、およびヒトスジシマカ
デング熱と同じような症状で、感染経路や蚊の種類、流行地域も同じ場所が多いので識別が難しいようです。アフリカや東南アジア、南アジア、東南アジア等熱帯地域で地域的な流行を引き起こします。
症状は急性の発熱と関節痛、発しん。
<マラリア:>
病原体;マラリア原虫(熱帯熱マラリア、三日熱マラリア、四日熱マラリア、卵形マラリアの4種に加えて、サルマラリアもヒトへ感染することが明らかになっています)
媒介蚊;ハマダラカ(主に日暮から夜明け直後までの夜間に人を刺します)
7日から30日前後に発症するとされています。多くのマラリアが流行地域から帰国した後、時間がかなり経過してから発症する事が多いです。
症状は悪寒と共に高熱が4~5時間続き頭痛、嘔吐、関節痛がみられます。熱発作は三日熱型や卵形では24時間~72時間と長いです。熱帯熱マラリアは重症化すると命に関わることも少なくないので、注意が必要です。
蚊に刺されない為に注意する事
家屋の窓には穴が開いていない安全な網戸。屋外にいる場合は長袖シャツ、長ズボンを着用。それに露出部分の皮膚に殺虫スプレーなどを塗りましょう。
分布する媒介蚊を出来るだけ殺虫する事が大事です。蚊は少しの水たまりでも産卵するので、どんなに小さくても水たまりは絶対に作らない事です。水を張った状態で戸外に放置すると簡単にボウフラと呼ばれる蚊の幼虫が発生します。これが蚊の大量発生の原因になるので要注意です。
特に住宅の廻りに用水路や沼や池がある場合は大量発生し易いので完全シャットアウトが大事です。
家庭内では、蚊帳を使う。蚊取り線香を炊く。匂いが嫌なら電子式蚊取り機をセットする等徹底的に蚊を撃退しましょう。
万が一蚊に刺された時の対処法ですが、
刺された直後だけ痒い時は抗ヒスタミン剤の『ムヒS』等を塗る。
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【第3類医薬品】池田模範堂 ムヒ S 18g |
又、蚊に刺された1~2日後に痒みや発疹が出た時は軽ステロイド外用剤の液体ムヒS2a』をお薦めします。
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【第(2)類医薬品】池田模範堂 液体ムヒS2a 50ml |
大丈夫と思わず後々を考えるならば軽ステロイド外用剤の『液体ムヒS2a』をお薦めします。
さいごに
どうですか?蚊って意外と怖い存在だって事ご理解頂けたでしょうか?
刺されてからでは遅いのです。まずは予防線を何重かに拡大する事で刺される恐怖を激減させることが必ず出来ます。
暑い夏は特に蚊の活動期ですのでご家族皆さんで厳重安全安心出来るように蚊をシャットアウト出来るように祈っております。
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